笑顔のために

克己心

また新年が訪れた。落ち込んだ世の中の景気を受け、経済ニュースは暗いものが多い。
昨年2009年初頭、角田社長はその中でこそ成長しよう!と元気に話されていた。
さて、今年はどうだろう?
1月末、今年の言葉を楽しみに、本社にお邪魔したら、いつものように大きな声で、笑顔で出迎えていただいた。
しかし、お話をお伺いし始めると昨年とは少し違ったイメージがする。
さて、その理由はいかに?コーヒーをいただきながら、ゆっくりお伺し始めた。


 何より、自分に言い聞かせているようなものだ

昨年度、株式会社セーバーさんは新卒で3名採用をされた。「人の成長があってこそ・・・」という角田社長のポリシーの元、社長自らその教育にあたった。自分が実践してきた“売ること優先ではなく、まずはお客様のために、自分ができることをすればいい!”という想いしっかり伝えたかった。だが、思うように伸びない。そこで、社長は「しょうがないよな・・・。うちの息子と同じような若者に・・・」と自分の方が諦めてしまっていたのではないか?と感じたそうだ。「克己心が足りなかった、自制心とも言うね」と社長。「政治のニュースを見ていてもそうだろ?表面でいい顔をしていても、裏では何をしているのか分からない。俺の中にも邪悪な部分がある。一緒じゃないか」とも言われる。「いや、誰でもありますから・・・」と口に出そうとするが、そんな言葉が通用しないほど、ご自身を客観的に見て、厳しく判断されているようだ。その様子を拝見し、今年も4月に新卒社員を迎えることへの大きな覚悟を感じる。


 笑いあり、血も涙もある。
 お前のところの社風をなくしているんじゃないのか?

親友である経営者仲間に会った時に、上のような反省を口に出した時に言われた言葉だそうだ。「お前が元気がないからだろ!?」いろいろ言われて気づいたそうだ。自分は未熟だった時、何もない自分に何ができるかと必死で頑張ったこと伝えたつもりだが、理論武装し、方法論を述べていたのではないか?と。新入社員たちに一通り仕事を教え現場に出すと、その社員たちは“先輩たちの真似”をし始める。自分の未熟さを理論で武装し、頼りなさを隠そうとする。だが、現実はそれほど甘くない。当然それがクレームにつながる。それを反省し、リーダーたちにも方法は教えるなと伝えた。そうすると、その後新人社員へのアドバイスが変わったそうだ。「今のお前たちにしかないものがある。元気でもいい。笑顔でもいい。それを武器にお客様に喜んでもらうことを考えろ」と。これはまさに角田社長がいつもお話されていることだ。


 え?もう終わり?と感じるほど1日が速いんです!前とは大違いです

「年が明けてすごく変わった社員がいるんだ」と、深い反省の顔がほんの少し和らいだ。新人社員さんは全員親元を離れての一人暮らしだそうだ。その内の一人が年末年始に実家に帰って母親の顔を見た瞬間に泣けてきたという。「こんな自分でいいのか?」「情けない自分を実家に持って帰ってきていいのか?」と。そして心機一転やるき満々で出社した年始の社長からの話は「克己心」であった。「俺はラッキーだった。俺が何かをしたわけではない。タイミングが良かっただけだ」と社長。当然その社員さんは結果を出してきた。「元気に明るくしたら、勝手に結果がついてきたんです!毎日がすごく楽しいです」と顔つきからして違うそうだ。「お前はすごいな、自分で気づいて変わった。大人になったら人に怒られることは少なくなるから、自分で気づくことこそ大切なんだ」とその社員さんに伝えた。社内でも変化が起きた。本社に1枚のファックスが届く。チーム対抗で目標を立て、勝ったチームへの褒美の請求と負けたチームは社長と課長を旅行に招待してくれるという内容だった。「方法ではなく、チーム一丸となってみんなが楽しめる目標を立ててスタートしてくれたことがホントに嬉しい」と心から喜んでいる社長笑みを見ることができ、これが株式会社セーバーさんなんだと感じた。

世代間のギャップもあってか、新人教育に苦労されている話をほんとうに多く耳にし、実際に試行錯誤されている経営者のお姿も拝見する。これも世の中全体の流れなのであろう、実際本屋にはその対策が書かれた本が並ぶ。
だが、それらの本を読んでみて、それらの方法論は必要ないと感じました。社長のご親友の経営者の方が言われたように、またリーダーさんがが新人さんアドバイスした通り、社長の人間性そのままで十分魅力的で、スタッフの個性が活きている会社自体の雰囲気そのものが、「社長に褒められたい」「この会社が好きだから」というやる気を起こす原動力になるような予感がしています。

2010年3月
インタビュー:川北睦子

 

このページの先頭へ↑
株式会社 セーバー 本社 >> 〒510-0822 三重県四日市市芝田1丁目1-10 ピアロジュマンA 1F  TEL.059-355-6378 FAX.059-355-6374